生物ツクツクボウシの鳴き声の転調部に潜む生物学的意味
ツクツクボウシの鳴き声は「オーシンツクツク」から「ツクリヨーシ」と途中でパターンが変化しますが、このような変化は他の鳴く昆虫には見られない珍しいものです。誰しもが聞いたことのある鳴き声にもかかわらず、このパターンの変化にどのような適応的意義があるのかについては明らかになっていませんでした。そこで、システム生命科学府 生態科学研究室の児⽟さんは、録音したツクツクボウシの鳴き声を他のツクツクボウシに聞かせるプレイバック実験を行い、「オーシンツクツク」のパートと「ツクリヨーシ」のパートでそれを聞いたオスの反応が異なることを発見しました。この研究は、大阪公立大学 大学院理学研究科 客員研究員 (元 九州大学 大学院理学研究院 准教授) の粕谷 英一 博士、九州大学 大学院理学研究院 生物科学部門の立田 晴記 教授と共同で行われました。
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