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九大理学部ニュース

生物Pex1pとPex6p ATPで輸送制御

名城 千香

細胞内小器官のペルオキシソームは、ベータ酸化や胆汁酸の生合成など生命活動に重要な役割を担っていますが、その形成の制御機構はいまだによく分かっていません。ペルオキシソームの形成因子であるPex1pとPex6pが、ATPと反応することによってその立体構造が変化し、ペルオキシソームへの正常な輸送が制御されていることを明らかにしました。

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生物気孔閉じぬエコタイプを発見

門田 慧奈

約700系統あるシロイヌナズナのエコタイプの中から、二酸化炭素濃度や湿度を変化させても気孔が閉じない系統を発見しました。気孔開閉のメカニズムを知る手がかりとして注目されます。

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地惑イトカワの寿命は10億年以下

岡﨑 隆司

東大の長尾教授や九大の岡崎助教を中心とした研究チームは、はやぶさがイトカワから持ち帰った粒子を分析し、これらの粒子は確かにイトカワ表面から採取されたものであり、イトカワの寿命は10億年以下と太陽系の年齢(46億年)に比べるとはるかに短いことを示しました。

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化学若手科学者賞の受賞に寄せて

松島 綾美

このたび、大学院理学研究院化学部門の松島綾美助教が「平成23年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞されました。そこで松島助教に、受賞につながった研究「ビスフェノールとその受容体の構造活性相関の研究」について説明していただきました。

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生物オスがメスの進化を邪魔する

原野 智広

オスだけが角や大顎を持つ動物では、角が大きくなるなどのオスの形質の進化は、メスの適応進化には影響しない—この考え方は正しいのでしょうか?実験によって、オスの大顎が大きくなるように進化するとメスの産卵数が減少することを明らかにしました。生物の進化を考える上での、オスとメスの進化的な対立の重要性を示す実例として注目されます。

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生物免疫反応に重要なMt膜電位

小柴 琢己

ミトコンドリアが関与する細胞内抗ウイルス免疫ではミトコンドリアの重要な生理機能である内膜電位が重要な働きをしていることを発見し、このこととミトコンドリアの融合とが密接に関係していることを明らかにしました。この発見は、細胞内でのミトコンドリア動態が免疫反応と関わっている可能性を明らかにし、その成果は Science Signalingの表紙 を飾りました。

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生物島崎教授が植物学会賞を受賞

島崎 研一郎

このたび、理学研究院生物科学部門の島崎研一郎教授が「日本植物学会賞(学術賞)」を受賞しました。この賞は植物科学の分野において国際的に高く評価された研究を行った者に授与されるもので、島崎教授は「青色光による気孔開口の分子機構」を解明したことにより本賞を受賞しました。

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化学シクロプロペンの新合成法

安富 陽一

光学活性なシクロプロペンは、反応性が高く、キラルビルディングブロックとして有用な化合物である。以前に開発されたイリジウムサレン錯体を用いる高選択的なシクロプロパンの合成を応用し、不斉四級炭素を含む光学活性なシクロプロペンの新たな合成法の開発に成功した。

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生物世界中の葉の強さを比べる

小野田 雄介

世界90カ所から2819種のデータを収集し、植物の葉の強度を地球規模で解析したところ、種による強度の違いが500倍以上もあり、その傾向は「熱帯ほど葉が丈夫である」という従来の仮説とは異なることを明らかにした。葉の丈夫さの多様性パターンを地球規模で解明した研究は世界初という。

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化学イオン液体界面のイオン分布

松原 弘樹

燃料電池などで使われる「イオン液体」を水に溶かし「界面活性剤」として使った場合、従来の界面活性剤とは違いはなんだろうか。代表的なイオン液体の1つであるイミダゾリウム型イオン液体の界面では、界面活性剤と結合しているはずの臭化物イオンがBF4イオンに押し出されて分離していることを明らかにした。

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