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九州大学

 

入学
未来の科学者養成講座2011の開講式(8月20日)
開校式 意見交換会
 未来の科学者養成講座も3年目。九州内と中国地方からの応募者から21名が選抜され、今年も開講式で公式行事がスタートしました。開講式では理学部長の荒殿先生の挨拶があり、専門の界面物理化学の分野に進まれたきっかけに簡単に触れられた後、物理や化学の法則を黒板に書かれ、自然の基本法則が簡素な美しい数学の式で表されることや、自然が先生であって自然科学者は常に自然に問いかけて研究していることが紹介されました。受講生たちはまだまだ緊張の面持ちです。
プログラム
セミナーに先立ち、ガイダンスが行われました(8月20日)
森先生の講演風景 矢原先生の講演後の質問風景
 物理セミナー  化学セミナー
矢原先生の講演後の質問風景 森先生の講演風景
 数学セミナー  生物セミナー
 開講式の日に行われた、それぞれの科目に分かれてのガイダンスの写真です。担当の先生やアシスタントを務める大学院生の紹介の後、セミナーの進め方についての説明や、スケジュールの調整などがありました。

   
いよいよセミナーが始まりました(9月10日)
物理セミナー
矢原先生の講演後の質問風景 森先生の講演風景
 物理のセミナーでは、第1回目は物理を解くのに必要な数学の知識として微積分の授業を行いました。初回ということで緊張や講義の進む早さに少し戸惑いがあったものの、TAとの質疑応答で講義の内容をより理解しようという姿勢が見られました。

数学セミナー
化学セミナー 矢原先生の講演後の質問風景
 いよいよ、セミナーが始まりました。講師は名誉教授の中尾先生です。大学レベルということで基礎的とはいえ最初からハードな講義になっています。みんながんばれ!

化学セミナー
化学セミナー 矢原先生の講演後の質問風景
 原子の構造に関する難しい講義内容ですが、しっかりメモをとりながら真剣な眼差しで取り組んでいます。メスピペットや分液ロートなど実験器具の基本的な使い方も習いました。

生物セミナー
化学セミナー 矢原先生の講演後の質問風景
 第2回目は、藤 義博名誉教授による「昆虫の視覚」についてのセミナーです。第3回、第4回と、藤先生の指導で電子顕微鏡や野外の観察も行っていきます。

みなさん大学の雰囲気にも慣れてきて、活発に取り組んでいます(9月24日)
物理セミナー
 今回から本格的に物理の内容に入りました。まず微積分の知識をあまり必要としない物体のつり合いについてです。
難しい問題にも果敢に取り組んでいます(11月12日)
物理セミナー
矢原先生の講演後の質問風景 森先生の講演風景
 だんだんと内容も難しくなり、休み時間でも熱心に質問しています。

数学セミナー
化学セミナー 矢原先生の講演後の質問風景
 セミナーが始まって3ヶ月がたち、講義内容もだいぶ難しくなってきました。講義の休憩時間や講義の後はTAの院生の人への質問タイムです。あと少し進めば見通しができて楽になるはず。がんばれ!
公開講演会 講演会新着情報
第1回公開講演会(8月20日)
◎「「Sp(n)証明篇」自然数累乗公式談義」 繁木伸孝 教諭【福岡県立小倉高等学校】
>講演の資料はこちら
森先生の講演風景 矢原先生の講演後の質問風景
森先生の講演風景 森先生の講演風景
 繁木先生の講演風景  
 8月20日には、開講式に引き続いて第1回の公開講演会が開かれました。今回の講師は、小倉高等学校の繁木先生です。講演のタイトルは“Sp(n)証明篇―自然数累乗和公式談義―”という難しそうなものでしたが、お話の内容は、かつての九大の入試問題に題材をとって、自然数のn乗の和を図形的な方法や‘中抜け級数’の利用など色々な方法で求めるという、数学や理科な好きな高校生には興味深々のものでした。聴衆の心をつかむ先生のお話しぶりに、受講生の緊張も解けて笑みもこぼれ、また、先生が出された問題に熱心に挑戦していました。
  公開講演会は一般にも公開されています。今後3度ある公開講演会に是非ご参加ください。

第2回公開講演会(10月15日)
◎「生き物の老化と寿命」 加納 純子 准教授【大阪大学蛋白質研究所】
森先生の講演風景 矢原先生の講演後の質問風景
森先生の講演風景 森先生の講演風景
 加納先生の講演風景  
 第2回目の公開講演会講師は、生物分野の加納先生です。
 ライオンより白鳥は長生きで、ある種のカメは平均寿命が150年もある。酸素を消費する食事は老化を促すもので、30%のカロリー制限を行ったサルは、年をとっても若々しい、といった意外な事実や研究結果の紹介に引き続いて、染色体・DNAレベルでの老化について解説されました。DNAの末端部分の長短が細胞の増殖停止に大きく関わっていることなど、内容は専門的でありながら、非常に分りやすくて興味深いお話でした。

第3回公開講演会(12月17日)
◎「小惑星探査機はやぶさが持ち帰ったイトカワ微粒子から判明した小惑星形成史」 中村 智樹 准教授【東北大学大学院理学研究科】
森先生の講演風景 矢原先生の講演後の質問風景
森先生の講演風景 森先生の講演風景
 中村先生の講演風景  
 今回の講師は、小惑星探索器「はやぶさ」の持ち帰ったサンプルをカプセルから取り出し、その分析にあたられた中村先生です。先生は今年度の5月まで九州大学理学部に勤務しておられました。
 ロケット打ち上げのビデオから始まった講演は、小惑星「イトカワ」の近接写真やサンプル取り出し中の装置の写真など迫力のある映像があり、また、サンプルが地球外の物質であることことの証拠や「イトカワ」の色についての疑問が解決したことなど、専門的な内容のわかりやすい解説があって、全ての学科の生徒が熱心に聴いていました。

第4回公開講演会(2月18日)
◎「眠る植物と食虫植物の科学 ー不思議な生物現象の化学ー」 
   上田 実 教授【東北大学大学院理学研究科】
森先生の講演風景 矢原先生の講演後の質問風景
森先生の講演風景 森先生の講演風景
 上田先生の講演風景  
 今回の講演会は東北大学の上田実先生が講師で、生物現象の根底にある化学反応がテーマです。
 具体的にはオジギソウなどマメ科の植物が夜間に葉をたたむ就眠運動についてで、アレキサンドリア大王遠征時の観察記録が残されているという、古くから知られている植物の活動を、先生は化学レベルで探っておられます。
 就眠運動を制御する化学物質があり、その物質の1本の共有結合が切れるとオジギソウは眠らなくなって枯れてしまうとのこと。植物の、目に見える活動を制御する化学物質・化学反応を突き止めた世界初、世界唯一の研究成果だそうです。

研究発表会
第1回意見交換会(8月20日)
意見交換会 意見交換会
 開講式の日、公開講演会の後に「意見交換会」が開かれました。担当は九大の辻井先生です。先ずは受講生の自己紹介で、先生の指示で趣味やクラブ活動、科学が好きになった理由など思い思いの一言を添え、初顔合わせの受講生が親交を深める最初の一歩となりました。その後、先生から生物の進化系統樹を数学的・抽象的に表す手法について解説があり、ここでも生徒たちは“生物種間の距離”から進化系統樹の構造を見つける問題にチャレンジしました。
第2回意見交換会(10月15日)
意見交換会 意見交換会
 加納先生に加えて、博士号を得てポスドクとして研究活動を行っている若手研究者、大学院生、学部4年生それぞれ1名がパネリストとなり、受講生があらかじめ提出した質問に答えるという形で行われました。
 研究者になるきっかけは何でしたか?研究者になって良かったこと、つらかったことは何ですか?
といった、質問が寄せられ、「TVの番組でこの分野に強い興味を持ちました」、「研究の世界では、男女・年齢の区別なく全く平等であるのがよいところと感じています」、「研究が進まなくて落ち込んだときには、全く違うことを行ってリフレッシュしています」など、それぞれのパネリストが普段の気持ちを答えておられました。また、公開講演会の内容に関して、「化粧品などで皮膚が若返ると宣伝されていますが、本当に若返るのでしょうか?」といった、先生が答え方に困られる質問もありました。
第3回意見交換会(12月17日)
意見交換会 意見交換会
 今回の意見交換会は、公開講演会の講師であった中村先生への質問会という形で行われました。
 話題が話題だけに受講生の関心は高く、なぜ、「イトカワ」を対象にしたのか?、講演ではあまり触れられなかった「はやぶさ」の多くの苦難とは何だったのか?、カプセルはどうしてアルミニウムで作られたのか?といった、講演内容に直結する多くの質問が出されました。また、受講生のみならず、公開講演会を聴講した一般の方や昨年度までのESSPに参加したOBからの質問もありました。。
第4回意見交換会(2月18日)
意見交換会 意見交換会
 「講演で解らなかったところ」、「より詳しく知りたいところ」、「感想等」を受講生が記入し、それをピックアップして上田先生がお答えになるという形で今回の意見交換会は進められました。まだまだ解明されていないことの多い分野で、「なぜマメ科の植物はねむるのですか」、「なぜ眠らないと枯れてしまうのですか」などを始め多くの問いに、「まだ全く分かっていません」というのが先生の答えでした。
   
研究発表会 発表会新着情報

研究発表会

 いよいよ大イベント、研究・課題探求の成果を発表する研究発表会です。生徒の家族や友人、高校の先生などで参加者は100人を超え、会場は満員になりました。受講生たちは始めての環境と雰囲気にこの上なく緊張していましたが、工夫を凝らしたディスプレイで高度な内容の発表は、一人残らず堂々としたものでした。他学科の発表に対して発言する受講生も多く、質疑応答が時間一杯続けられる活発な発表会になりました。
 

修了式

鈴木先生の講演風景
 8月の開講式に始まったプロジェクトも最後の行事になりました。各学科代表への修了証書授与やエクセレント スチューデントの表彰あたりまでは緊張感も残っていましたが、荒殿理学部長の挨拶も終わり写真撮影の頃になると、すっかり緊張感も解けてなごやかで和気あいあいの雰囲気になりました。その後、各学科に分かれて一人一人に修了証書が授与され、しばしの懇談の後に無事、今期のプロジェクトの行事は全て終了しました。受講生のみなさん、お疲れ様でした。



 
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