イベント名 |
2015年度第5回大気流体セミナー |
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イベント種類 | セミナー |
講演者(講師) | |
イベント詳細 | 講演(1) 複数の再解析データを用いた赤道域成層圏東西風の比較と検証 講師: 河谷芳雄氏(JAMSTEC統合的気候変動予測研究分野・主任研究員) 要旨: 再解析データは現象の解析や気候モデルの検証等、数多くの研究に使われている。近年、利用可能な再解析データの種類は格段に増え、同化している観測データ、同化スキーム、予報モデルの違い等による再解析データ間の定量的な違いが認識されるようになった。現在、成層圏現象を対象とした、国際的な再解析比較プロジェクト(SPARC Reanalysis Intercomparison Project:S-RIP)が走っており、その一環として赤道域成層圏東西風に焦点を当てた内容を紹介する。再解析間東西風の相違は中高緯度では小さいが、赤道域では衛星による温度観測データの束縛が小さい為、上部対流圏から成層圏にかけて最大30%程度の違いを示している。再解析間の相違は経度、緯度、高度依存性があり、下部成層圏では地点観測密度と関連した東西非一様な構造を示すが、中部成層圏では赤道域準2年振(QBO) 位相による違いが顕著になる。本研究ではさらに再解析間相違のトレンドについても考察する。 ------------------------------------------------------ 講演(2) 半球冬季亜熱帯ジェットの形成と維持に及ぼす波動の役割について -強制に対する応答を与える一般手法の応用- 講師: 黒田友二氏(気象研究所気候研究部第3研究室長) 要旨: 帯状平均プリミティブ方程式について、強制に対する応答を線形分解する手法を開発した。この手法を用いれば、気象場の応答をその要素強制に線形分解して解析することが可能となる。今回は、この手法を用い、北半球の対流圏亜熱帯ジェットの形成維持メカニズムについて ECMWFの再解析データを用いた解析を行った。気候学的にみると、ジェット中心部は赤道側が赤道域の断熱加熱による加速と停滞性波動による減速、極側が停滞性波動による加速、非断熱加熱による減速、地表面摩擦がつくる子午面循環による減速のバランスで維持されている。他方、ジェットの日々変動は、ほぼ総観規模波動と停滞性波動及び低周波波動の干渉が作り出していた。さらに月々変動は停滞性波動および総観規模波動が加速、低周波波動が減速、亜熱帯非断熱加熱(総観波に伴う)と摩擦は減速させるという形で変動を作り出していることが示された。 |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | |
キーワード | |
開催期間 | 2016年2月5日 15:00 〜 17:30 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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