イベント名 |
第3回地球惑星科学教室談話会 海底の地震性イベント堆積物の形成過程とこれを用いた地震履歴の解明 |
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イベント種類 | セミナー |
講演者(講師) | 池原 研(産業技術総合研究所・招聘研究員) |
イベント詳細 | 海底の地震性イベント堆積物を用いた地震履歴の解明は日本周辺海域だけでなく、アメリカ西海岸沖、スマトラ沖、ニュージーランド沖、マルマラ海、ハイチ沖など様々な海域で試みられている。海底での地震性イベント堆積物の形成は、海底地すべりに関係すると広く信じられていたが、最近では海底表層の数〜10数cm程度の堆積物の再懸濁もその重要な形成プロセスであることがわかってきた。このようないくつかのプロセスで形成される地震イベント堆積物の堆積年代を決めることで、地震履歴を知ろうとするのがタービダイト古地震学である。深海底は沿岸や陸域に比べて環境変動が小さいと考えられるので、安定した環境下のより長い期間にわたっての地震発生履歴を得られる可能性があり、発生間隔の長い巨大地震の発生パターンの理解に有効であると考えられている。また、プレート境界浅部すべりは、2011年東北沖地震時に巨大津波を発生させた原因の一つと考えられているが、それが過去の巨大地震でも起こっていたのかはわかっていない。中部日本海溝の海溝充填堆積物の地震探査記録には、巨大地震の発生間隔よりも長い間隔でプレート境界浅部すべりが繰り返し起こったことを示唆する構造が見える。今年から新たに始まった国際海洋科学掘削計画(IODP3: International Ocean Drilling Programme)の第503次研究航海で実施される予定の海溝充填堆積物の掘削は、日本海溝における巨大地震の発生パターンの解明のみならず、巨大地震とプレート境界浅部すべりの関係を明らかにしてくれると期待される。 |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | 日本語 |
キーワード | |
開催期間 | 2025年8月7日 16:40 〜 17:40 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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