イベント名 |
第11回地球惑星科学教室談話会 地球という惑星の化学的探査 〜マントルの化学的境界深度を探る〜 |
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イベント種類 | 講演会 |
講演者(講師) | |
イベント詳細 | 講演者:山本 順司 教授 (九州大学) 要旨: 地球で採取される石ころは最も身近な惑星のサンプルであり,小惑星同様に太陽系の進化過程を記録している(かもしれない).冥王代におけるマグマオーシャンや核形成,その後のマントル対流によって,地球の材料となった隕石等の記録はかき消されたと考えられがちであるが,地球深部由来の溶岩において隕石的な同位体的特徴がしばしば報告され,地球深部に存在する冥王代の名残である可能性が論じられている.これが真実であるならば,それは地球の材料物質を推察するためのデータであるとともに,マントルが少なくとも2層に分かれて対流を続けてきたことを示す証拠でもある. そこで私は,世界中の海洋溶岩の希ガス同位体組成を調べてみたところ,始源的と言えるマントルが現在もこの地球に存在することが見えてきた.また,その始源的マントルの体積から,上部に存在する枯渇マントルとの境界深度を見積もったところ,地表から約1900 kmと算出された.この値は,地震波トモグラフィーから提案されているスラブの到達深度(~1000 km)よりかなり深い.この齟齬をどのように解釈すべきか,皆様からお知恵を戴けたら幸いである.本談話会では,上記の内容に加え,リソスフェアにおける物質循環系を探る新たな手法についても紹介したい. |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | |
キーワード | |
開催期間 | 2022年12月7日 16:30 〜 17:30 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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