イベント名 |
2018年ノーベル物理学賞解説セミナー レーザー物理学の分野における画期的な発明 |
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イベント種類 | セミナー |
講演者(講師) | |
イベント詳細 | 講師:佐藤 琢哉氏(九州大学理学研究院) 2018 年のノーベル物理学賞は「レーザー物理学の分野における画期的な発明」の貢献によって、光圧を用いた光ピンセットを開発、バイオ応用したArthur Ashkin 博士(米国)と、高強度の超短光パルスの生成方法を確立したGérard Mourou 博士(フランス),Donna Strickland 博士(カナダ)が受賞した。光が物質に圧力(光圧)を及ぼすことは知られていたが、通常は大変弱い力である。高強度のレーザー光を集光することによって、その集光点に微小な誘電体を捕捉(レーザートラップ)することが可能になる。この原理を利用して、細胞などの微小物質を捕捉・操作する技術を光ピンセットとよぶ。Ashkin 博士は光ピンセットを用いて細胞を捕捉し、細胞内の微弱な力を計測することに成功した。こうして、個々の生体分子のダイナミクスを観測する手法を開拓した。1960 年のレーザー発明後、Q スイッチ技術やモード同期技術の進展により、超短光パルスの短パルス幅化、高パルス強度化が進んできた。しかし、レーザー増幅器内での光強度の高まりによって増幅器自体が損傷を受けるという限界に達していた。Mourou 博士とStrickland 博士は、こうした限界を巧妙に避け、フェムト(10-15)秒光パルスのパルス強度を劇的に高める「チャープパルス増幅」技術を開発することに成功した。この技術によって、テラワット、ペタワットレーザーが実現し、さらにアト(10-18)秒光パルスの生成につながった。現在ではアト秒科学が急速に進展すると同時に、レーザー加工や目の手術など、幅広い分野に応用されている。 セミナーでは、前者について簡単に説明したあと、後者について学部学生にもわかるように丁寧に解説する予定である。 |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | |
キーワード | |
開催期間 | 2018年12月13日 16:40 〜 18:10 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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