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イベント情報の詳細

イベント名 2016 年ノーベル物理学賞解説セミナー
―Kosterlitz-Thouless 転移と Haldane 予想 ―
イベント種類 セミナー
講演者(講師)
イベント詳細 2016 年のノーベル物理学賞は物性理論分野のKosterlitz、Thouless、Haldane に与えられた。
本講演では彼らの業績について紹介する。

多くの相転移は、対称性の自発的破れとそれに伴う長距離秩序と
関連している。しかし2次元XYモデルや超流動薄膜等では全ての温度で長距離秩序が無い。にもかかわらず相転移が起きる可能性を、Berezinskii(1971)、Kosterlitz-Thouless(1972)等が
指摘した。BKT 転移の低温相では、相関距離が発散し粘性な
ど輸送現象に異常があらわれる。BKT 転移はトポロジカルな励起である渦の束縛ー解離によって説明される。これとは別に、S=1/2 反強磁性スピン鎖では厳密解からエネルギーギャップが
無く相関関数が羃的に減衰する。ユニバーサリティから一般のスピンでも同様と思われていた。これに対し Haldane (1983) は反強磁性スピン鎖が連続近似で非線形シグマ模型に帰着させ、整数スピンではエネルギーギャップが生じると予言した。半整数スピンの違いはトポロジカル項で説明した。BKT 転移、Haldane 予想は、その後の実験や数値計算で確立してきた。また量子多体系の他の研究にも刺激を与えた。

本講演ではトポロジカルな面と繰り込み群的な面などから3人の業績を紹介、解説する。

今年のノーベル物理学賞の内容について、当部門の野村准教授に解説をお願いしました。
関心をお持ちの方のご来聴を歓迎いたします。
対象 教職員向け 在学生向け
使用言語
キーワード
開催期間 2016年11月29日 16:30 〜 18:00
会場
会場名
ウエスト1号館B棟2階W-B-211講義室
定員 なし
申込み方法 事前申込み不要
お問い合わせ先
担当
物理学部門 素粒子理論研究室 鈴木 博
E-Mail
hsuzuki◎phys.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの◎を@に変更してください

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