イベント名 |
第 8 回 物理学教室談話会 表面張力により駆動される自発的運動 |
---|---|
イベント種類 | セミナー |
講演者(講師) | |
イベント詳細 | 講 師: 北畑 裕之 先生 (千葉大学大学院理学研究科基盤理学専攻) 概 要: 生物の運動を物理的に理解しようとする研究が近年盛んにおこなわれており、運動するという生物の特徴を抽出した系はアクティブマターと呼ばれる。アクティブマターは生物を模倣した系であるが、非生物系を用いても作ることができる。非生物材料を用いたアクティブマターの一例として、界面活性剤を周囲に放出することにより、周囲に自発的に界面張力勾配を作り運動する自己駆動粒子が知られている。たとえば、水に浮かべた樟脳粒は、樟脳の分子を周囲の水面に放出し、周囲の水面の表面張力が下がる。仮に自己駆動粒子の形状や場の境界に非対称性があれば、その非対称性を反映して運動する向きが決定されるが、仮に形状や場が対称であっても運動することがある。これは、粒子が静止している時、その周囲に対称な濃度場が形成され、粒子にはたらく力は対称であるはずであるが、わずかな摂動によって濃度場が変調をうけたときに、対称な濃度場が不安定化することによって運動することができることが知られている。われわれも、空間的なパターンが運動に影響する系や[1,2]や形状が自発的運動に影響する系[3,4]について研究を進めてきた。また、系の対称性をもとにどのような運動をするかを2次元軸対称な系に関して議論を進めたりしてきた[5]。これらの系に関する最近の結果について紹介する予定である。 〔参考文献〕 1) H. Kitahata, N. Yoshinaga, K. H. Nagai, and Y. Sumino, Phys. Rev. E 84, 015101 (2011). 2) H. Kitahata, N. Yoshinaga, K. H. Nagai, Y. Sumino, Chem. Lett. 41, 1052-1054 (2012). 3) H. Kitahata, K. Iida and M. Nagayama, Phys. Rev. E 87, 010901 (2013). 4) K. Iida, H. Kitahata, and M. Nagayama, Physica D 272, 39-50 (2014). 5) Y. Koyano, N. Yoshinaga, and H. Kitahata, J. Chem. Phys. 143, 014117 (2015). |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | |
キーワード | |
開催期間 | 2016年11月1日 13:30 〜 15:00 |
会場 |
|
定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
|
内容を編集する場合はこのボタンをクリックしてください。