イベント名 |
2016年度第3回地惑教室談話会 「ちきゅう」を用いた海底熱水域掘削とSIP「次世代海洋資源調査技術」計画 |
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イベント種類 | 講演会 |
講演者(講師) | |
イベント詳細 | 講師:石橋純一郎(地惑教室) 要旨: 2010年9月に実施されたIODP Expedition 331航海に続いて、2014年7月、2016年3月に「ちきゅう」を用いた熱水域掘削が、沖縄トラフで実施された。これらの掘削は、戦略的イノベーション創造プログラム(以下、SIPと略す)の一つである「次世代海洋資源調査技術」のもとで実施されている。この計画は、海洋研究開発機構の主導で行われているが、九大の研究者も2015年10月より参加を始め、2018年度まで携わっていく予定である。 SIPは内閣府が主導する府省横断型プログラムで、「基礎研究から事業化まで一気通貫で研究開発を推進」して、我が国の科学技術イノベーションを実現するとうたわれている。「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」は、日本周辺および西太平洋の島弧・縁海の海域に存在する鉱物資源を念頭に、それらの調査技術を確立して民間企業に移転することを目指している。この中で、大学研究者は、成因論に基づいた有望海域の絞り込み手法の開発を目的とする「海洋資源の成因に関する科学的研究」に参加している。 この研究課題に取り組むに当たって、理学研究院,工学研究院,比較社会文化研究院,カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)に所属する学内研究者でチームを組み、「鉱床モデルの構築に向けた熱水化学反応の解明」という研究提案を行ない採択された。この研究では、熱水鉱床中心部と周縁部を特徴づける化学的指標を見出して探査指標として提案することを、(事業化に貢献できる)目標として設定している。また、そうした指標の有効性を熱水化学反応の考察から科学的に議論し、さらに熱水域海底下の構造および流体の挙動を明らかにすることを、(科学的側面として)目指している。研究実施体制として、さらに5大学2民間企業に支援機関として加わってもらい、沖縄トラフ海底熱水域の研究にとどまらず、黒鉱鉱床地帯の研究や、熱水貯留層シミュレーションといった研究を平行して実施して、これまでにない新しい切り口で鉱床成因論に取り組んでいる。 談話会では、「ちきゅう」の掘削によって得られた試料の解析結果から、実際にどういったことが明らかになりつつあるのかを紹介する。 |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | |
キーワード | |
開催期間 | 2016年7月29日 17:00 〜 18:00 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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