イベント名 |
第8回物理学教室談話会 非マルコフ過程に対する場のマスター方程式の理論 |
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イベント種類 | セミナー |
講演者(講師) | 金澤 輝代士 氏(京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻・准教授) |
イベント詳細 | 確率過程は確率現象を記述する上で非常に有用な道具であり,物理学・化学・経済学・神経科学など,様々な分野で使われている.確率過程では,特にマルコフ過程については確立した理論的枠組みがある.例えば,マルコフ過程において,確率微分方程式・マスター方程式には標準形の枠組みがあり,その範疇で定式化すればよく,原理的な問題は,少なくとも形式的なレベルでは存在していないと言って良いだろう. 一方,非マルコフ過程については殆ど形式的な枠組みが発展していない.非マルコフ過程とは履歴依存性を持つ確率過程のことであり,多くの自然現象・社会現象は強い非マルコフ性を持つことが知られている.非マルコフ過程については特殊な個別具体的な現象の解析例は存在するが,解析手法についての一般論は存在していなかった. 本講演では幅広い非マルコフ過程を統一的に解析することが出来る手法として,場のマスター方程式の理論を報告する.本手法では,補助場の変数を体系的に導入することで,低次元非マルコフ過程を無限次元マルコフ過程(マルコフ場の理論)に変換するというアプローチを採る.我々が発見した補助場変数の組に基づいて連続時間非マルコフ過程を場の理論に変換することで,点過程と呼ばれる幅広い非マルコフ過程について,マスター方程式の標準形を導出できることがわかった.本手法に基づいてマスター方程式を解析することで,ホークス過程などの具体的な問題の解析解を導出することが出来るため,そういった応用事例についても報告を行う予定である. |
対象 | 教職員向け 在学生向け |
使用言語 | 日本語 |
キーワード | |
開催期間 | 2024年1月10日 16:30 〜 18:00 |
会場 |
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定員 | なし |
申込み方法 | 事前申込み不要 |
お問い合わせ先 |
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関連ファイル | 第8回物理学教室談話会.pdf |
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