HOME > 広報 > トピックス > 2019年8月8日(木)

石橋准教授らの研究グループが日本最古の鉱床から新鉱物を発見しました。

  • 2019年8月8日(木)

 茨城県北部に存在する日立鉱山には約5.3億年前に生成された日本最古の鉱床があります(Nozaki et al. 2014)。九州大学大学院理学研究院の石橋純一郎准教授らの研究グループは、日立鉱山不動滝鉱床中の鉱石を精査した結果、新鉱物を発見し、これを「日立鉱」と命名しました。日立鉱は極微小で、重元素を含むため、結晶構造の決定が困難でしたが、放射光を用いることで構造解析に成功しました。このような新発見と、新たな鉱物結晶学的考察を行った研究成果は、鉱物学分野で最も権威ある英国の学術雑誌「Mineralogical Magazine」に掲載されました(2019年7月6日受理)。(https://doi.org/10.1180/mgm.2019.45)

 茨城県からの新鉱物の発見は初めてであり、鉱物名は、鉱物の産地である日立鉱山にちなんでいます。新鉱物「日立鉱」の化学組成・結晶構造から、鉱物の分類について新しいシリーズを提案し、さらなる未知鉱物の発見の手がかりを得ました。

 この発見は、地球科学的見地から、鉱床の生成当時の環境の推定・制約に役立ち、さらに新規材料物質開発への寄与が期待されます。

※本件についての詳細およびお問い合わせ先は以下をご覧ください。

関連先リンク