従来は、地震後に地下の断層がどのような状態にあるのか、すなわちさらに大きな地震が起こりやすい状態にあるのかどうかを評価することが困難であり、地震発生直後の断層の状態変化の解明が望まれていました。
本研究では、地震活動から断層周辺の状態を評価する指標「臨界度=地震モーメント効率(Mstk/M₀)」を用いることで、M6級地震の後でも大きな地震が発生する可能性がある状態を識別できる可能性を示しました。
九州大学大学院理学研究院の松本聡教授、松島健特任教授および相澤広記准教授らの研究グループは、2016年熊本地震および2019年米国リッジクレスト地震を対象に、小規模地震の発生様式を詳細に解析しました。その結果、地震のすべり方のばらつきを統合した指標である地震モーメント効率(Mstk/M₀)が高い状態では、断層が大きな地震を引き起こしやすい状態にある可能性があることを明らかにしました。また、日本国内の複数の地震についても同様の解析を行い、同様の傾向が確認されました。
今回の発見は、地震発生直後の地下状態を評価する新たな手法として、将来的に地震活動の理解や防災判断に役立つ可能性があります。今後は、さまざまな地域や異なるタイプの地震に適用し、指標の有効性をさらに検証していく必要があります。
本研究成果は、2026年4月28日(日本時間)に国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。(https://doi.org/10.1038/s41598-026-47198-y)
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