大学院理学府地球惑星科学専攻修士課程2年の大森翔太郎さんが2026年2月に岡山理科大学で開催された「日本地質学会西日本支部・第176回例会」において行った研究発表で、「優秀発表賞」を受賞しました。この賞は優秀な学生を顕彰するため、学生発表者に口頭・ポスターともに「日本地質学会学生優秀発表賞」を設けたもので、厳正なる投票により決定されます。
今回の受賞は、大森さんの研究内容と発表技術が高く評価されたことを示すものであり、今後の研究活動への大きな励みとなることが期待されます。
大森 翔太郎 (大学院理学府地球惑星科学専攻 修士課程2年)
イタリア南部遠洋性堆積物の後期三畳紀ノーリアン/レーティアン境界における統合層序の構築
後期三畳紀ノーリアン/レーティアン境界前後における海洋環境変動およびその要因を解読するため、イタリア南部の上部三畳系遠洋性堆積物を対象に、微化石層序の構築、主要・微量元素および強親鉄性元素濃度分析、さらにオスミウム同位体比分析を行った。その結果、ノーリアン/レーティアン境界直前に風化強度が上昇していたこと、またノーリアン最後期からレーティアン初期にかけてオスミウム同位体比の低下とその後の回復が記録されていることが明らかとなった。さらに、強親鉄性元素濃度比の検討から、オスミウム同位体比の低下は火山活動に起因する可能性が高いことが示唆された。以上の結果は、ノーリアン/レーティアン境界前後に大規模な火山活動が発生し、海洋環境変動を促進した可能性を示している。