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坂本怜飛さんが「第48回日本分子生物学会年会 MBSJ Poster Award」を受賞しました。

  • 2025年12月25日(木)

 大学院システム生命科学府 一貫制博士課程3年の坂本怜飛さんが、2025年12月3日〜5日にパシフィコ横浜で開催された「第48回日本分子生物学会年会」において、MBSJ Poster Awardを受賞しました。本賞は、ポスター賞にエントリーされた1,599件の発表の中から、審査員の評価が特に高かった171件に対して優秀賞として贈られるものです。

 今回の受賞は、坂本さんの研究内容と発表技術が高く評価されたことを示すものであり、今後の研究活動への大きな励みとなることが期待されます。

受賞者

坂本 怜飛 (大学院システム生命科学府 一貫制博士課程3年)

研究テーマ

O6-メチルグアニンの複製がミスマッチ修復依存的にDNA損傷を誘導するメカニズム

研究概要

DNAミスマッチ修復(MMR)は、DNA複製の誤りを修正して複製の正確性を保つ仕組みである。さらにMMRは、塩基損傷であるO6-メチルグアニン(O6mG)に応答すると、DNA複製を妨げて細胞死を引き起こす。本研究では、ツメガエル卵核質抽出液を用いた試験管内系により、O6mG損傷応答の分子機構を解析した。興味深いことに、O6mGを鋳型にDNA複製が起こると、MMR依存的に一本鎖損傷が残り続けた。さらに、この一本鎖損傷に複製フォークが到達すると、DNA二重鎖切断が生じることが明らかとなった。これらの知見は、O6mGを誘導する塩基アルキル化抗がん剤の作用機序の理解に貢献する。

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