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熊本信愛女学院高校が九州大学理学部の各種展示を見学

  • 2025年10月27日(月)
地球惑星科学科の研究紹介
地球惑星科学科の研究紹介

 令和7年9月19日(金)、熊本信愛女学院高校特進コース2年生22名が九州大学理学部を訪問しました。ウエスト1号館正面入り口のエントランスホールには、理学部各学科が常設展示を行っており、当日は、地球惑星科学科 池田准教授、生物学科 熱田講師による各学科の研究内容等の説明を受けるとともに、各学科の展示物見学を行いました。

生物学科の研究紹介
生物学科の研究紹介

 高校の授業では見ることができない貴重な標本や研究成果に係る資料に触れつつ、両教員の大学での学問や研究に係る話に熱心に耳を傾け、説明後に積極的に質問をする生徒も多く、今回の見学を通じ、大学での学問及び理学部の魅力を感じてもらいました。本取り組みは今年で3度目の実施であり、文理選択後の2年生へ今後の進路選択の一つの可能性として、理学部を考える一つのきっかけになったのではと感じます。

 また、九州大学理学部は、令和5年5月25日(木)、国立大学法人10大学(九州大学と北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、広島大学)の理学部で連携し、ジェンダーバランスの課題に取り組むことを宣言し、声明を発表しております。今後も、今回のような見学を通じ、積極的に理学部へ進学する女子学生や女性研究者の卵の育成に貢献して参ります。

※上記声明の詳細内容は本学HPにて公開しております。

展示物を見学する様子
展示物を見学する様子
展示パネルの研究内容を説明
展示パネルの研究内容を説明

コメント

地球惑星科学科 池田准教授

地球惑星科学科が対象とする現象が,地球と太陽の相互作用から地球のコアの運動まで,時間的にも空間的にも多岐にわたっていることを話しました。昨今の地震,火山噴火,豪雨,異常気象など,身近に接する自然災害は,当学科の広範囲にわたる分野と密接に関連しています。これらの分野の基礎原理の多くは,高校で学ぶ理科科目を発展させたものです。高校で学ぶことが大学での自然現象の謎解きへ繋がることを想像しながら,高校生活を愉しむことを願っています。

生物学科 熱田講師

手足と胸骨の形成メカニズムに関する研究内容について紹介しました。手足の研究については、ヘビ細胞を無理やり手足の元となる細胞へと変換する手法の確立を通して、手足の細胞がどのようにつくられるかを理解しようとする試みについて紹介しました。胸骨の研究については、飛べる鳥は胸骨上に「竜骨突起」(ヤゲン軟骨)を持ち、これがあることで飛翔に必要となる大きな胸肉を発達させられること、飛ぶことをやめたエミューやダチョウはこの突起を無くしたことを話しました。鶏肉を食する際などに、ふと思い出してもらえれば幸いです。ミクロな細胞内でのイベントや、マクロな生態系構造にまつわることまで、生命現象は無数に存在し謎は尽きません。少しでも生き物の成り立ちの謎解きに興味が湧いたら、迷わず生物学の世界(九大生物がおすすめ)に飛び込んで欲しいと思います。