化学専攻 博士後期課程1年の髙田 亜美さんが「第46回光化学若手の会 最優秀ポスター発表賞&Chemical Science Poster Awardを受賞しました。この賞は、2025年6月12日から14日にかけて北海道で開催された「第46回光化学若手の会」において、優秀な発表を行った学生を表彰するものです。理学府の学生による今回の受賞は、日々の研究活動の成果の一端を示すものであり、今後の研究のさらなる発展が期待されます。
髙田 亜美 (化学専攻 博士後期課程1年)
熱活性化遅延蛍光を示すカルバゾールデンドリマーにおける世代依存性の解明
デンドリマーは精密な分子設計が可能な高分子で、有機EL発光層への応用が注目されています。本研究ではトリアジンコアを持つカルバゾールデンドリマーの発光特性の世代依存性を高速分光により解析しました。結果、世代が高いほど一重項励起状態の電荷移動性が増し、正孔と電子がそれぞれデンドロンとコアに局在化することが判明しました。一方、三重項励起状態では世代依存性が弱く、コア付近に軌道が集中することが示唆されました。これは光機能をデザインするうえで重要な分子レベルの知見です。