地球惑星科学専攻 博士後期課程3年の井上裕貴さん、地球惑星科学科4年(※受賞当時)の柿迫翔太さんおよび地球惑星科学部門の山本順司教授による研究チームが、「Geochemical Journal Award」を受賞しました。この賞は、地球化学分野における独創性、研究の質、学術的進展に優れた論文に対して贈られるもので、前年に発表された論文の中から、編集委員会による投票によって選出されます。受賞論文の内容が高く評価され、井上さんらは、地球化学分野の国際学会「ゴールドシュミット会議」において、研究成果について講演を行いました。また、同会議内で授賞式も開催され、国際的な舞台でその功績が称えられました。
井上 裕貴 (地球惑星科学専攻 博士後期課程3年)
柿迫 翔太 (地球惑星科学科 4年 ※受賞当時)
山本 順司 (地球惑星科学部門 教授)
Raman spectroscopy to evaluate precision of oxygen isotope ratio in calcite
炭酸塩の酸素同位体比は環境変動の指標として利用されているが、従来の分析手法は破壊的分析であり、微小領域の分析は限界がある。本研究では、1マイクロメートル以下で測定可能なラマン分光法を用いて炭酸カルシウムの酸素同位体比の精度を評価した。露光時間の増加に伴い測定精度は向上し、先行研究より2桁高い精度を達成した。本手法は天然試料への応用も期待される。