理学部 地球惑星科学科 4 年の宮岡 隼陽さんが、日本地質学会西日本支部第 175 回例会において「優秀発表賞」を受賞しました。この賞は、学生による優れた研究発表を奨励し、研究発表技術の向上を目的として、審査を経て優秀な講演が選ばれ授与されます。
宮岡 隼陽 (理学部 地球惑星科学科 4 年)
岐阜県飛水峡セクションにおける美濃帯下部・中部三畳系珪質岩類の微化石層序と有機炭素同位体比変動
中・古生代の層状チャートの地質年代は微化石層序により決定されてきたが、ペルム紀末の大量絶滅以降の約 500 万年間は、層状チャートの堆積が停止し、代わって珪質粘土岩が堆積する「チャートギャップ」とよばれる現象が報告されている。本研究では、岐阜県飛水峡に分布する前期~中期三畳紀の珪質粘土岩と層状チャートを調査し、微化石年代と有機炭素同位体比を検討した。その結果、ペルム紀末に発生したチャートギャップの終焉が、顕著な有機炭素同位体比の正の変動が起こった前期/中期三畳紀境界と一致することが示された。