大学院理学府 地球惑星科学専攻 修士課程 1 年の大森 翔太郎さんが、日本地質学会西日本支部第 175 回例会「優秀発表賞」を受賞しました。この賞は、学生による優れた研究発表を奨励し、研究発表技術の向上を目的として、優れた発表を行った学部学生・大学院学生を顕彰するものです。
大森 翔太郎 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 修士課程 1 年)
イタリア南部に分布する上部三畳系遠洋性堆積物を対象とした高解像度微化石層序および化学層序の構築
後期三畳紀を通した海洋環境変動を高時間解像度で解読するため、イタリア南部に露出する上部三畳系遠洋性堆積物を対象として、微化石層序の構築および主要・微量組成分析、有機炭素同位体比分析を行った。研究の結果、後期三畳紀ノーリアン/レーティアン境界直前に風化強度が上昇し、またレーティアン直上では有機炭素同位体比の擾乱が記録されていることが明らかとなった。同区間では、火山活動に特徴的なオスミウム同位体比の低下が見られることから、ノーリアン/レーティアン境界前後での大規模な火山活動が海洋環境変動を促進させた可能性を見出した。