大学院理学府 地球惑星科学専攻 修士課程 2 年の小田 凱翔さんが日本気象学会 2024 年度秋季大会「松野賞」を受賞しました。この賞は、自身が主体的に行い、独創性が高く顕著な成果の得られた研究に関し、優れた発表をした学部学生・大学院学生を顕彰するものです。
小田 凱翔 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 修士課程 2 年)
中部日本・西日本に大雨をもたらす梅雨期メソ対流系の組織化形態
梅雨期の主な降水は、複数の積乱雲が組織化したメソ対流系によってもたらされる。近年、メソ対流系の降水の「足跡」として定義された線状降水帯が注目されているが、大雨をもたらすメソ対流系がどのような組織化形態を持つのかについての理解は不十分である。
本研究では、気象庁解析雨量から梅雨期の大雨事例を抽出し、気象レーダーデータを用いてそれらの大雨をもたらしたメソ対流系の組織化形態を分類した。その結果、梅雨期に大雨をもたらすメソ対流系には4つの主要な組織化形態があり、その中でも線状降水帯となる割合が大きい組織化形態があることを示した。