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家永 竜さんが日本物理学会「学生優秀発表賞」を受賞しました。

  • 2023年10月30日(月)

 大学院理学府 物理学専攻 修士課程 2 年の家永 竜さんが日本物理学会「学生優秀発表賞」を受賞しました。この賞は、日本物理学会大会における若手の優秀な発表を奨励し、大会をより活性化するために設けられ、物理学会正会員のうちの大学院生または学生会員による学会発表を対象に授与されています。家永さんは第 78 回年次大会 (2023年) の学会発表が評価され、この賞を受賞しました。

受賞者

家永 竜 (大学院理学府 物理学専攻 修士課程 2 年)

研究テーマ

細胞集団における位相欠陥の幾何的制御と形態構築の非平衡ダイナミクス

研究概要

 生体組織を構成する細胞は、集団運動により配向秩序を形成するアクティブマターである。近年、その構造的特異点である位相欠陥が注目され、集団運動における重要な性質の発見が重ねられている。しかし、生体組織の秩序形成と欠陥配置を関係づける物理的メカニズムは、十分に明らかにされていない。本研究では、欠陥配置を制御しながら集団運動を計測する技術を開発し、形態構築のダイナミクスと位相欠陥の関連を解析した。詳細な解析の結果、幾何的拘束に制御された位相欠陥が集団運動を方向づけることを見出した。これにより組織の幾何形状の詳細によらず、欠陥配置の対称性によって安定した形態構築が実現するとメカニズムが明らかとなった。

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