大学院理学府 化学専攻 博士後期課程 2 年の土居内 大樹さんが、「第14回 GSC Student Travel Grant Award」を受賞しました。この賞は、グリーン・サステイナブル ケミストリー (Green & Sustainable Chemistry、GSC) の分野で優れた研究を行っている日本の大学院生を表彰し、さらにその学生が「GSC 国際会議」又は「GSC アジア・オセアニア会議」に参加して国際的経験の中で GSC への理解を深めるようにその参加費用の一部を副賞にて援助するものです
土居内 大樹 (大学院理学府 化学専攻 博士後期課程 2 年)
水を定量的酸素源とする触媒的 C-H 酸化反応
資源の保全は地球規模で取り組むべき重要な課題である。しかし、既存の合成反応は、水を定量的な酸素源として利用することができてない。一方、受賞者は、ヨードベンゼン (ジカルボキシレート) が、微量の水存在下で、超原子価ヨウ素中間体との平衡に至ることを見出し、同平衡を活用することで、水の酸素原子を定量的に金属オキソ種へと活性化し、C–H 結合へ挿入することに成功した。