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別府 航早さんが日本物理学会「学生優秀発表賞」を受賞しました。

  • 2021年5月19日(水)

 大学院理学府 物理学専攻 博士後期課程 3 年の別府 航早さんが、日本物理学会 第 76 回年次大会 (2021年)「学生優秀発表賞」を受賞しました。この賞は、物理学会大会における若手の優秀な発表を奨励し、大会をより活性化するために設けられ、物理学会正会員のうちの大学院生または学生会員による学会発表を対象に「日本物理学会学生優秀発表賞」が授与されています。

受賞者

別府 航早 (大学院理学府 物理学専攻 博士後期課程 3 年)

研究テーマ

遊泳バクテリア集団が示すキラルなエッジカレントと秩序渦の制御原理

研究概要

 遊泳バクテリアの集団は、渦構造を内部にもつ多彩な秩序形成を示す。幾何学的な空間拘束 (境界条件) はそれらの秩序渦を制御し、そこに潜む幾何学的性質を浮き彫りにする。ラリティーが集団運動に与える影響はまだ明らかでない。本研究は、界面と遊泳バクテリアの相互作用に着目し、上下非対称な界面をもつマイクロウェルを新たに開発した。実験の結果、反時計回りのキラルな渦運動が選択的に出現し、さらには境界近傍においては境界曲率には依存しないキラルなエッジカレントが見出された。エッジカレントはバクテリア集団運動のある種の秩序性を増強する効果があり、そのメカニズムを Vicsek-style モデルから説明した。

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