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菅野 准教授が「第 8 回 湯浅年子賞」を受賞しました。

  • 2021年2月22日(月)

 大学院理学研究院 物理学部門の菅野 優美 准教授が「第 8 回 湯浅年子賞」を受賞しました。この賞は、優れた原子核の実験的研究を行い国際的に活躍した女性自然科学者の湯浅 年子 博士を称えて設立されたもので、物理学とその関連領域分野における業績が特に顕著であり、近い将来当該分野において、国際的に活躍する女性になると認められる者を顕彰する賞です。菅野 准教授の顕著な業績は湯浅年子賞「銀賞」を授賞するに相応しいものであると判断されました。

受賞者

菅野 優美 (大学院理学研究院 物理学部門 准教授)

研究テーマ

宇宙論研究の新領域の開拓

研究概要

 菅野 准教授は、大学院生時代より超弦理論的観点からブレーン宇宙論にアプローチした研究を行い、新しい近似法の開発に成功して余剰次元の観測的予言に重要な貢献しました。宇宙背景放射の当時の理論では説明できない統計的非等方性が観測された際には、超重力理論の枠組みで非等方インフレーションが起こることを世界に先駆けて発見し、宇宙背景放射や重力波の観測によるインフレーション研究におけるマイルストーン的業績として日本物理学会第 21 回論文賞を受賞しました。最近も、量子情報理論と宇宙論の関係の研究が評価され、世界的学術雑誌の論文賞を複数受賞しています。女性研究者の極めて少ない宇宙理論分野において国際的認知度は極めて高く、長年にわたる海外での研究経験もあり、今後さらに活躍することが期待されます。

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