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本学生物学科等の学部生から構成されたiGEM QdaiチームがiGEM competition 2020「Silver medal」を獲得しました。

  • 2020年12月17日(木)

 本学 理学部 生物学科等の学部生から構成された iGEM Qdaiチーム (生物学科3年 須田 紫野さん、生物学科3年 小山 元暉さん、他10名) が iGEM competition 2020 にて Silver medal を獲得しました。iGEM (International Genetically Engineered Machine) は合成生物学分野における国際コンペティションです。iGEM は、世界が直面している日常の問題に対して、合成生物学の手法を駆使してその解決策を探る国際コンペティションです。参加チームは主に大学生で構成されている学際的なチームが協力して、分子生物学技術、独自の設計システム、および測定系を考案します。毎年、6,000 人近くの参加者がある世界最大規模の生物学の「ロボコン」です。今回、九州大学から初めて iGEM にエントリーし、Covid-19 による活動制限もある中で、自学自習を続けました。その結果、iGEM コンペティションで銀賞を獲得しました。

受賞者

iGEM Qdaiチーム (https://2020.igem.org/Team:Qdai/Members)

研究テーマ

P. coli: Engineering E. coli to have an increased capacity of phosphorus accumulation

研究概要

 リンは、DNA、RNA、細胞膜の主成分の 1 つであり、すべての生物を支えています。現代の食料生産にはリン肥料が不可欠ですが、過剰なリンが環境に入ると、藻類が増殖して水中の酸素を消費し、その結果、生態系が破壊されます。リンのもう一つの問題は、近い将来に枯渇すると推定されていることです。今こそ、リンのリサイクルについて考える時です。私たちの大学は自然と農業に囲まれており、環境問題にも深い関わりがあります。そこで本プロジェクトでは、廃水から元素を取り除き、リサイクルするために、E.coli バクテリアがリン蓄積能力を高める人工遺伝子回路を設計します。得られる合成生物学的手法により、リンの環境問題と資源問題を同時に解決することを目指します。

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