大学院理学府 化学専攻 博士後期課程 2 年の岡本 大介さんが、第 10 回アジア計算材料学コンソーシアム国際会議にて「Kawazoe Prize Best Poster Presentation 賞」を受賞しました。
岡本 大介 (大学院理学府 化学専攻 博士後期課程 2 年)
溶液内分子の多状態と溶媒構造を同時に計算する手法の開発
Implementation of state-averaged MCSCF method to RISM- and 3D-RISM-SCF schemes
1. RISM-SCF および 3D-RISM-SCF に状態平均多配置自己無撞着場 (SA-MCSCF) 法を実装した。本手法によって任意の状態の溶媒構造と複数の多配置電子状態を同時に決定できるようになった。
2. 本手法を水溶液内の NaCl のポテンシャルエネルギー曲線、ホルムアルデヒドと p-ニトロアニリンの励起エネルギーの溶媒シフトに適用した。単状態 MCSCF の結果や実験値との比較によって、提案した手法が溶液内の励起状態を含めた計算をより安定かつ効率的に与えるツールになることを示唆した。