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福田教授が日本液晶学会賞「論文賞 A 部門」を受賞しました。

  • 2019年9月19日(木)

 大学院理学研究院 物理学部門の福田順一教授が、日本液晶学会賞「論文賞 A 部門」を受賞しました。この賞は、液晶の研究において顕著な論文を表彰するものです。

受賞者

福田 順一 (大学院理学研究院 物理学部門 教授)

研究テーマ

“Spontaneous formation and dynamics of half-skyrmions in a chiral liquid-crystal film” Nature Physics, 13, 1215 (2017)

研究概要

 本研究は、キラル液晶の薄膜において半整数のスカーミオン数をもつ半スカーミオン (連続場に生じる渦状の励起構造) が自発的に形成されることを世界で初めて実証したものである。詳細な光学顕微鏡観察から、大きさ数百 ㎚ 程度の半スカーミオンがヘキサゴナルな格子を形成したり、孤立した粒子として振舞ったりすることを明らかにし、さらに、液晶配向シミュレーションおよびベクトル電磁界解析により、実験によって得られた顕微鏡像を理論的に再現することに成功した。キラル液晶が様々な凝縮系で注目を集めるスカーミオンの生成や制御を探索する新たなプラットフォームとなりうることを示した点、および液晶の自己組織材料としての新たな可能性を提示したことが評価された。

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