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藤原 圭太さんが日本気象学会「松野賞」を受賞しました。

  • 2019年7月23日(火)

 大学院理学府地球惑星科学専攻博士後期課程 2 年の藤原 圭太さんが日本気象学会「松野賞」を受賞しました。

この賞は、大学院生自身が主体的に行い、独創性が高く顕著な成果の得られた研究に関し、優れた発表をした者を顕彰するものです。

受賞者

藤原 圭太 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 博士後期課程 2 年)

研究テーマ

黒潮の潜熱フラックス増加実験でみられた秋台風の発達抑制

研究概要

 秋季に日本へ接近した 2010 年台風 14 号 (Chaba) の発達に対し、台風から十分に離れた黒潮域からの水蒸気供給が寄与するという仮説を検証するため、高解像数値モデルを用いて海面の潜熱フラックス (LHF) を人為的に調節した複数の感度実験を行い、黒潮からの水蒸気供給の重要性を明らかにした研究である。LHF 増加実験から、凝結加熱により誘起された低圧部に黒潮から蒸発する多量の水蒸気が捕捉されることで、台風内部コア領域への水蒸気輸送が逆に弱化し、台風の発達が抑制された。この結果は上記仮説の信頼性を向上させるものである。

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