大学院理学研究院 生物科学部門の柴田俊生助教が 2019 年度の「日本生化学会奨励賞」を受賞しました。
この賞は、生化学の進歩に寄与する顕著な研究を発表し、なお将来の発展を期待しうる者へ贈られる賞です。
柴田 俊生 (大学院理学研究院 生物科学部門 助教)
キイロショウジョウバエを用いたトランスグルタミーゼの生理機能と分泌機構の解析
受賞者はショウジョウバエをモデル生物にして、タンパク質架橋酵素であるトランスグルタミナーゼ (TG) の生理機能解析を行ってきた。ハエのゲノム中には TG 遺伝子は 1 種類しか存在していないが、ハエ TG は外皮の形成、腸管免疫制御、腸管ムチン層 (囲食膜) の形成に関与しており、それぞれの場で架橋される基質を報告してきた。さらには、TG は細菌感染時に、細胞外ナノ小胞であるエクソソームに内包されて分泌されることを見出した。