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リュウ准教授が「地球惑星科学振興西田賞」を受賞しました。

  • 2019年4月24日(水)

 大学院理学研究院 地球惑星科学部門の Liu Huixin (リュウ・フイシン) 准教授が「地球惑星科学振興西田賞」を受賞しました。

 Liu Huixin 氏は人工衛星による超高層大気観測と全球数値シミュレーションを駆使した地球の全大気の総合解析を通じて世界最先端の大気・プラズマ結合研究を推進しています。高精度加速度計を世界に先駆けて熱圏の観測に活用することで熱圏密度異常と熱圏風ジェットなどの大規模構造を発見し、磁場が中性大気の振る舞いを支配することを初めて明らかにしました。また、大磁気嵐と太陽フレアに対する超高層大気の多様性とその多様性を生じるメカニズムを明らかにし、宇宙天気分野の進展に大きく貢献しました。更に、成層圏突然昇温が引き起こした熱圏冷却現象とエルニーニョによる超高層大気の経年変動を発見し、全球数値シミュレーションによって下層大気に起源をもつ潮汐波や大気重力波が超高層大気に影響を与える物理機構を定量的に示すことで、気象現象と宇宙現象の繋がりを明らかにしました。以上のように太陽・地球系における大気圏、熱圏、電離圏の領域間「結合過程」に注目した Liu 氏の顕著な研究業績は、世界的に高く評価されています。

受賞者

Liu Huixin (大学院理学研究院 地球惑星科学部門 准教授)

研究テーマ

高精度衛星加速度計観測と全大気モデルによる超高層大気・下層大気結合の研究

研究概要

 Liu Huixin 氏は人工衛星による超高層大気観測と全球数値シミュレーションを駆使した地球の全大気の総合解析を通じて世界最先端の大気・プラズマ結合研究を推進している。高精度加速度計を世界に先駆けて熱圏の観測に活用することで熱圏密度異常と熱圏風ジェットなどの大規模構造を発見し、磁場が中性大気の振る舞いを支配することを初めて明らかにした。また、大磁気嵐と太陽フレアに対する超高層大気の多様性とその多様性を生じるメカニズムを明らかにし、宇宙天気分野の進展に大きく貢献した。更に、成層圏突然昇温が引き起こした熱圏冷却現象とエルニーニョによる超高層大気の経年変動を発見し、全球数値シミュレーションによって下層大気に起源をもつ潮汐波や大気重力波が超高層大気に影響を与える物理機構を定量的に示すことで、気象現象と宇宙現象の繋がりを明らかにした。以上のように太陽・地球系における大気圏、熱圏、電離圏の領域間「結合過程」に注目した研究を行なっている。

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