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山崎助教らの研究グループが地球温暖化が⻄インド洋の気候システムに与えた影響を解明しました。

  • 2019年2月27日(水)

 北海道⼤学⼤学院理学研究院、NPO 法⼈喜界島サンゴ礁科学研究所の渡邊 剛講師、九州⼤学⼤学院理学研究院、同研究所の⼭崎敦⼦助教、北海道⼤学⼤学院理学院博⼠後期課程の渡邉貴昭⽒らの研究グループは、地球温暖化の停滞時に、⻄インド洋の海⽔温がインド洋ダイポール現象と独⽴して変動し、低下していたことを明らかにしました。

 インド洋ダイポール現象は、数年周期で発⽣するインド洋の⼤気と海洋の相互作⽤のことです。インド洋ダイポール現象発⽣時、⻄インド洋で平年よりも多⾬・温暖化、東インド洋で乾燥・寒冷化し、インド洋周辺諸国の社会に重⼤な影響を及ぼします。20 世紀に確認された地球温暖化に伴って、インド洋ダイポール現象の発⽣頻度が増加していることが知られていましたが、1990 年代後半から確認されていた地球温暖化の停滞がインド洋ダイポール現象へ与えた影響は未解明でした。

研究グループは、オマーン産の造礁性サンゴ⾻格中の酸素安定同位体⽐や Sr/Ca ⽐ (ストロンチウム/カルシウム⽐) を⽤いて、過去 26 年分の⻄インド洋の海⽔温・塩分変動を調査しました。その結果、地球温暖化の停滞時、⻄インド洋の海⽔温はインド洋ダイポール現象とは独⽴的に変化し、低下していたことが⽰唆されました。

なお、本研究成果は、英国時間 2019 年 2 ⽉ 14 ⽇ (⽊) 公開の「Scientific Reports」誌に掲載されました。(https://doi.org/10.1038/s41598-018-38429-y)

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