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築地原 匠さんが「日本地球惑星科学連合 2018 年大会 学生優秀発表賞」を受賞しました。

  • 2018年7月19日(木)

 大学院理学府 地球惑星科学専攻 博士課程 3 年の築地原 匠さんが「日本地球惑星科学連合 2018 年大会 学生優秀発表賞」を受賞しました。

 日本地球惑星科学連合大会では、大会において優秀な発表を行った学生を表彰する「学生優秀発表賞」を設けています。学生優秀発表賞の審査基準は「学生個人の能力を見ることに主眼をおくものとし、発表の論理構成・研究目的と結果の明瞭さ・当該研究分野の発展への貢献度・既存研究への知識に加えて、学生の主体性を重視すること」となっています。また、質疑応答に指導教員が関与していないことも重視されます。

受賞者

築地原 匠 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 博士課程 3 年)

研究テーマ

北海道地方における冬の嵐の頻度増加と数十年規模の爆弾低気圧活動

研究概要

 近年は北海道地方で強風頻度が増加しており、これは日本南岸を通過して北進する爆弾低気圧の増加が主な原因と考えられる。北進タイプでは亜熱帯・亜寒帯ジェットに沿う明瞭な準定常ロスビー波束伝播が低気圧東方のリッジを形成する一方、爆弾低気圧の急発達に伴う上層発散がリッジをさらに強化することで、低気圧の東進を阻害して北進へ導いたと考えられる。さらに低気圧東方のリッジは低気圧との間の東西気圧傾度を増大させ、低緯度から多量の水蒸気を供給して低気圧中心近傍の非断熱加熱に寄与し、北進タイプの急発達に貢献したと考えられる。北進タイプの南岸低気圧が近年増加している原因として、数十年規模の熱帯のレジームシフトに伴う亜熱帯側のロスビー波束伝播の活発化が影響した可能性がある。

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