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三木翼さんが日本地質学会第 124 年学術大会 優秀ポスター賞を受賞しました。

  • 2018年3月14日(水)

 大学院理学府地球惑星科学専攻の三木 翼さんが「日本地質学会第 124 年学術大会 優秀ポスター賞」を受賞しました。

 この賞は平成 29 年 9 月 16 日 (土) ~ 18 日 (月) に愛媛大学で開催された日本地質学会第 124 年学術大会のポスター発表において、オリジナリティ・レイアウト・中心点の明示・わかりやすさ・美しさ・斬新さを審査のポイントとした優秀ポスターに対して贈られる賞です。審査は各賞選考委員会が行い、学会長がこれを承認します。選考委員会は日替わりで、行事委員会委員 5 名、大会実行委員会代表 1 名および各賞選考委員会委員 2 名の合計 8 名により構成されます。3 日間の大会期間中、賞の授与は毎日 3~5 件程度行われ、三木翼さんのポスターは最終日に 43 件のポスターから選ばれました。

受賞者

三木 翼 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 博士課程 3 年)

研究テーマ

硫黄同位体比から探る 32 億年前の DXCL 掘削コア中の微小球殻状黄鉄鉱形成過程

研究概要

 西オーストラリア・ピルバラ地域の中太古代 32 億年前の地層を掘削したボーリングコアから黄鉄鉱薄層に富む黒色頁岩が得られており、太古代としては異常と言える硫黄同位体比の値が測定されている。試料の岩相を詳細に調査したところ、黄鉄鉱薄層中に直径 10㎛ 程度の特異な黄鉄鉱球殻が大量に発見された。この特異な黄鉄鉱球殻の形成過程および堆積環境を明らかにするため、NanoSIMS (二次元高分解能二次イオン質量分析装置) による ㎛ スケールでの硫黄同位体比測定を行った。顕微鏡観察と局所同位体分析を組み合わせた結果、黄鉄鉱球殻の成長様式および当時の堆積環境を二次元断面モデルで説明することができた。この研究は、九州大学理学研究院の清川昌一准教授と博士 3 年の三木翼の他、東京大学、茨城大学、高知大学、東邦大学のグループで行われた。

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