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坂上助教らがナノ世界のブルドーザー「ナノドーザー」システムを構築し、DNA分子の動態制御を初めて可能にしました。

  • 2014年12月22日(月)

 九州大学大学院理学研究院の坂上貴洋助教は、マギル大学(カナダ)のウォルター・ライスナー助教らのグループとの共同研究で、ナノメートルのスケールで働くブルドーザー「ナノドー ザー」を用いて、微細流路中に閉じ込めた長鎖DNA分子の動態を制御することを可能にしました。流路の軸方向に伸張した DNAの一端を、光学的に操作できるビーズを用いて押し動かすことにより、DNA分子が軸方向に圧縮した様子を蛍光顕微鏡により観測、測定しました。圧縮の度合やDNAの空間的な濃度分布には操作速度依存性が見られ、実験と理論の両面から、この特徴的な動態変化の定量化を行いました。本研究成果により、新たなDNA単分子操作技術の開発(ゲノム科学)、ナノスケールでの物性解明(材料工学)、細胞内でのDNAの動態解明(生物学)を含む幅広い波及効果が期待されます。

 本研究成果は、今後、米国物理学会発行の学術誌『Physical Review Letters』オンライン版に掲載されました。

※本件についての詳細およびお問い合わせ先は以下の九州大学プレスリリースをご覧ください。

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