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イベント情報の詳細

イベント名 第16回地球惑星科学教室談話会
探査機はやぶさ2のサンプリング機構とリュウグウ揮発性物質分析
イベント種類 セミナー
対象 教職員向け 大学院生向け 学部生向け
イベント概要 講演者:岡崎隆司(惑星系形成進化学)
要旨:探査機はやぶさ2はC型小惑星リュウグウを目指し2014年12月に種子島から打ち上げられた。小惑星探査機はやぶさとともに、太陽系進化解明を目指した日本の小惑星サンプルリターン計画の1つである。初号機は代表的な小惑星種であるS型小惑星のリモートセンシング観測および小惑星表層試料回収を行った。これによりイオンエンジン、サンプリング機構、カプセル大気圏再突入技術などの工学的実証を行うことができた。科学的にはS型小惑星と普通コンドライト隕石との関連や岩石質天体の形成進化過程に関する新たな知見を得ることができた。はやぶさ2では初号機で確立した技術の信頼性向上、人工クレーター形成などの新技術実証を目指す。目標天体であるリュウグウは水や有機物など揮発性に富む物質を多く含む炭素質コンドライトに類似すると予想され、地球の海や生命の起源や進化過程に関する情報を得ることが科学目標である。この科学目標達成のための様々な機器の開発が行われた。リュウグウ試料を回収するためのサンプリング機構およびサンプル保管装置についても、初号機からいくつかの改良・開発を行った。これには九大理学部附属工場の方々にも協力・貢献していただいた。
 現在のところ、はやぶさ2探査機および観測機器の重大なトラブルは発生しておらず、極めて順調な状態にある。その一方、リュウグウ表面地形は予想と大きく異なり、至るところに1メートルを超す岩石・巨礫が存在し安全に探査機が着陸できる地点がほとんどない。リュウグウとは反対に、イトカワの場合は探査機到着前には天体表層は表土(レゴリス)の無い巨礫に覆われたゴツゴツしたものであると予想されていたが、実際には一部にはレゴリスが存在しており多くの研究者の予想を覆した。このように我々の事前の予想は大きく覆されてきた。はやぶさ2帰還試料は我々の予想・期待するような揮発性物質に富む炭素質コンドライトのような既知の隕石に類似したものであろうか。あるいは、未だ我々の手にしたことのない物質であろうか。いずれにしても、帰還試料分析は我々の太陽系進化の理解に大きな進展をもたらすと期待する。発表では、はやぶさ2打ち上げ前のサンプリング機構開発および現在の探査機運用について述べる。また、帰還試料の初期分析項目の1つである揮発性物質分析についても紹介したい。
開催期間 2018年12月18日 16:30〜17:30
会場 W1(ウエスト1号館)-B-210
定員 なし
参加費 無料
申込み方法 事前申込み不要
お問い合わせ先
担当
池田 剛
E-Mail
ikeda◎geo.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの◎を@に変更してください