理学部化学科4年の落合 朝須美さんが「Mineralogical Society of America Undergraduate Prize」を受賞しました。
落合 朝須美 (理学部化学科 4年)
最先端電子顕微鏡を駆使した希土類リン酸塩の鉱物化プロセスの解明
希土類元素(REE)は核分裂生成核種であるとともに、三価のアクチノイドと化学的性質が類似しているため、その地球化学的挙動が注目されている。落合さんは、アパタイト存在下でのREE収着過程を分子・ナノスケールで解明することを目的として室内実験を行い、La-Lu (Pm除く)の個別REPO4と全RE含有リン酸塩の形成・成長過程、結晶化学的特性とその支配因子を明らかにしてきた。その結果、表層環境条件下でのアパタイト近傍におけるRE元素の収着は、LRE元素を優先的に取り込んだ含水性rhabdophane+TbPO4構造のナノ結晶化から始まり、rhabdophane構造へと変化するプロセスであることが示唆された。