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今城さん、小中原さんが「地球電磁気・地球惑星圏学会 学生発表賞」を受賞しました。

  • 2014年11月21日(金)

 このたび、大学院理学府地球惑星科学専攻の今城 峻さん、小中原 祐介さんが「地球電磁気・地球惑星圏学会 学生発表賞(オーロラメダル)」を受賞しました。

 本賞は、地球電磁気・地球惑星圏学会秋の講演会における学生発表を審査し、将来性・独創性のある研究を顕彰するものです。賞の対象は学生(博士課程以下、研究生を含む、PDは含まない)が第一著者かつ発表者の論文です。審査分野は、第I分野(地球内部電磁気など)・第II分野(大気圏、熱圏・電離圏、惑星圏など)・第III分野(宇宙天気・磁気圏、太陽圏、宇宙プラズマ理論、シミュレーションなど)の3つから成り、今城さん、小中原さんは第III分野からの受賞です。

受賞者と研究概要

今城 峻 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 博士後期課程2年)
「昼間側Pi2地磁気脈動の電離圏等価電流分布」
 昼間側の赤道域に出現するPi2地磁気脈動について、地上の多点観測で得られた地磁気のデータから等価電流を求める手法を用いて解析を行った。その結果、正午付近の赤道域においては経度方向の変動電流成分が卓越していること、および正午を境に朝側と夕方側で非対称性な電流分布の構造をもっていることを見出した。また、真夜中付近に楔形構造をした振動電流系を仮定して、そのもとで全球的な電離圏電流の計算を行い、求まった結果が観測と良く一致することを確認した。

小中原 祐介 (大学院理学府 地球惑星科学専攻 修士課程2年)
「シータオーロラ形成時における磁気圏構造とプラズマ対流:次世代M-I結合系シミュレーションコードによるMHDモデリング」
 高空間分解能の太陽風-磁気圏-電離圏結合系電磁流体シミュレーションコードを用いて、惑星間空間磁場(IMF)北向き時にIMF By変動に伴うシータオーロラ形成過程の磁気圏構造とプラズマ対流を解析した。IMF Byが変化する以前に、IMF南向き時とはトポロジー的に異なるopen-openリコネクションが磁気圏尾部で起こり、磁気圏尾部は必然的に非定常になることを示した。この非定常磁気圏はシータオーロラ形成時に限らずIMF北向き時の磁気圏に普遍的であることも示した。

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